DOCTOR’S JOURNAL

肌育注射はどれを選ぶ?種類・効果・違いを美容皮膚科医が解説

はじめに|種類が多すぎる「肌育注射」、何を選べばいい?

 

近年、美容医療の中でも注目を集めている「肌育注射」。

リジュラン、ジュベルック、プロファイロ、ジャルプロ、ウルトラコルなど、SNSや美容クリニックのホームページでさまざまな製剤を見かけるようになりました。

しかし、種類が増えたことで、

「結局、何が違うの?」

「自分の肌にはどの製剤が合っている?」

「高い製剤ほど効果があるの?」

「そもそも肌育注射って何をする治療?」

と、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

肌育注射は、製剤によって配合成分や作用、得意とするお悩みが異なります。

そして、同じお悩みであっても、年齢や肌質、これまでの治療歴によって適した選択肢は変わってきます。

今回は、本山美容ケーズクリニックで取り扱う製剤を中心に、肌育注射の特徴や選び方について詳しく解説します。

 

1.そもそも肌育注射とは?

 

肌育注射とは、肌のハリ・ツヤ・うるおい・キメなど、肌そのものの質感やコンディションを整えることを目的とした注入治療の総称です。

従来の美容医療では、シワを埋める、ボリュームを補う、筋肉の動きを抑えるといった、特定のお悩みに直接アプローチする治療が広く行われてきました。

一方、肌育注射は、肌の水分環境や弾力、組織の状態などに着目する治療です。

例えば、年齢とともに気になりやすい、

  • 肌のハリ・弾力の低下
  • 乾燥による小じわ
  • 毛穴の目立ち
  • 肌のキメの乱れ
  • くすみやツヤ不足
  • 肌全体の質感の変化

といったお悩みに対して、製剤の特性を活かしたアプローチを行います。

ただし、「肌育注射」という名称は特定の医薬品や治療法を指すものではありません。

実際には、ヒアルロン酸を主成分とするもの、ポリヌクレオチドを配合したもの、コラーゲン産生に着目したものなど、さまざまな製剤が含まれます。

そのため、肌育注射を選ぶ際には、製剤名だけでなく、成分や治療目的を理解することが大切です。

 

2.肌育注射とヒアルロン酸注入・ボトックスの違い

 

美容医療に詳しくない方にとって、注入治療はすべて同じように感じられるかもしれません。

しかし、治療の目的には大きな違いがあります。

ヒアルロン酸注入

主にボリュームの補充や輪郭形成、シワの改善などを目的とした治療です。

頬のボリュームロスを補う、顎の形を整える、ほうれい線を目立ちにくくするなど、顔の立体的な形状にアプローチします。

ボトックス注射

筋肉の動きを調整することで、表情ジワの改善や予防などを目指す治療です。

額・眉間・目尻などの表情ジワのほか、エラの張りなどにも用いられます。

肌育注射

肌のうるおい、ハリ、キメ、質感などを整えることを主な目的としています。

顔の形を大きく変えるのではなく、肌そのもののコンディションを整え、自然な若々しさを目指す治療です。

ただし、肌育製剤の中にも、ボリュームや組織のリモデリングに着目したものがあります。

治療目的によっては一般的なヒアルロン酸注入と重なる部分もあるため、単純に区別できない場合もあります。

 

3.肌育注射は「成分」によって何が違う?

 

肌育注射を理解するうえで、まず知っておきたいのが主成分の違いです。

ポリヌクレオチド(PN)系

リジュランなどに代表される成分です。

肌の修復や組織環境に着目した治療として使用され、肌のハリや小じわ、質感などのお悩みに用いられます。

同じPN系でも、製剤によって濃度や配合成分、推奨される注入部位が異なります。

ヒアルロン酸系

ヒアルロン酸が持つ保水性を活かし、肌のうるおいやハリなどにアプローチします。

非架橋ヒアルロン酸を使用したものだけでなく、架橋ヒアルロン酸を配合した肌質改善目的の製剤もあります。

ヒアルロン酸の濃度や架橋の有無、ほかの配合成分によって製剤の特性は異なります。

コラーゲン産生に着目した製剤

PDLLAやPDOなどを使用した製剤は、組織の反応を通じたコラーゲン産生に着目しています。

肌のハリや小じわ、質感などの改善を目的として使用されることがあります。

ただし、成分によって作用や持続性、しこりなどのリスクが異なるため、適応の判断が重要です。

アミノ酸・複合成分系

ヒアルロン酸にアミノ酸やビタミンなどを組み合わせた製剤もあります。

複数の成分を配合することで、肌の保水やハリ、質感など、さまざまな観点からのアプローチを目指しています。

配合成分が多ければ必ず優れているというわけではなく、それぞれの製剤設計と治療目的を理解することが大切です。

 

4.ケークリで取り扱う肌育製剤の特徴

 

本山美容ケーズクリニックでは、患者さまのお悩みや肌状態に合わせて、さまざまな注入製剤をご用意しています。

ここでは、代表的な製剤の特徴をご紹介します。

当院で取り扱う製剤の一覧
製剤名 特徴
リジュランHB PLUS ヒアルロン酸などを組み合わせた製剤
リジュランS 局所的な肌の凹凸・瘢痕に着目
ネオファウンド 質感・くすみ・ハリ不足に着目
ジャルプロスーパーハイドロ 靭帯・結合組織に着目
ベロテロリバイブ うるおい・小じわ・質感に着目
バイリズン ハリ・質感・小じわ・毛穴に着目
ウルトラコル100 お悩み・注入部位に応じて選択
ウルトラコル200 お悩み・注入部位に応じて選択
プロファイロ ストラクチュラ 頬のボリュームロス・顔貌の変化に着目

本文の説明を短くまとめた一覧です。製剤名を押すと、下の詳しい説明へ移動します。

リジュランHB PLUS・リジュランS

リジュランシリーズは、ポリヌクレオチドを主成分とする製剤です。

肌のハリや小じわ、質感などに着目した治療として知られています。

リジュランHB PLUSはヒアルロン酸などを組み合わせた製剤で、リジュランSは局所的な皮膚の凹凸や瘢痕などへの使用を想定した製剤です。

同じシリーズでも用途が異なるため、お悩みに応じた使い分けが必要です。

リジュランHB PLUS・リジュランSの施術内容・料金を見る

ネオファウンド

ヒアルロン酸やアミノ酸など、複数の成分を組み合わせた製剤です。

肌の質感やくすみ、ハリ不足など、多彩な肌のお悩みへのアプローチを目的とした製剤です。

ネオファウンドの施術内容・料金を見る

ジャルプロスーパーハイドロ

ヒアルロン酸とアミノ酸などを組み合わせた製剤です。

顔の組織を支える靭帯(リガメント)や、その周囲の結合組織に着目した製剤です。

ジャルプロスーパーハイドロの施術内容・料金を見る

ベロテロリバイブ

架橋ヒアルロン酸とグリセロールを組み合わせた製剤です。

保水性と肌へのなじみやすさに着目して設計されており、肌のうるおいや小じわ、質感などの改善を目指します。

ケークリでは、年齢が現れやすい首の横ジワなどに対する治療としてもご提案しています。

ベロテロリバイブの施術内容・料金を見る

バイリズン

肌のハリや質感、小じわ、毛穴などのお悩みに対する選択肢として取り扱っている製剤です。

当院では、診察のうえ、ほうれい線のお悩みにご案内することもあります。

バイリズンの施術内容・料金を見る

ウルトラコル

PDO(ポリジオキサノン)を使用した注入製剤です。

コラーゲン産生に着目した治療で、肌のハリや小じわ、質感などのお悩みに用いられます。

ウルトラコル100と200では製剤の特性や使用目的が異なり、お悩みや注入部位に応じた選択が重要です。

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プロファイロ ストラクチュラ

高濃度のヒアルロン酸を使用し、脂肪組織のリモデリングに着目した製剤です。

一般的な肌質改善目的の肌育注射とは少し異なり、頬のボリュームロスや加齢による顔貌の変化などに対する治療として注目されています。

プロファイロ ストラクチュラの施術内容・料金を見る

このように、一口に肌育注射といっても、その特徴はさまざまです。

大切なのは、人気や価格だけで選ぶのではなく、改善したいお悩みと製剤の特性を照らし合わせることです。

 

5.お悩み別に考える、肌育注射の選び方

 

「結局、自分にはどれがいいの?」

ここが最も気になるところではないでしょうか。

例えば、乾燥や小じわが気になる方には、保水性に着目したヒアルロン酸系の製剤が候補になります。

肌のハリや質感の変化が気になる場合には、PN系やコラーゲン産生に着目した製剤なども選択肢になります。

また、くすみや毛穴、複数の肌悩みがある場合には、複合成分を配合した製剤やデバイス治療との組み合わせを検討することもあります。

ただし、ここで注意したいのが、同じお悩みでも原因が同じとは限らないということです。

例えば「毛穴が気になる」という場合でも、皮脂分泌、肌のハリ不足、ニキビ跡など、原因はさまざまです。

「たるみが気になる」という場合も、皮膚の弾力低下なのか、脂肪の変化なのか、骨格や組織の変化なのかによって、適した治療は異なります。

肌育注射だけで改善を目指すより、ほかの治療を組み合わせた方がよい場合もあります。

そのため、製剤の比較表はあくまで目安として参考にし、実際の治療は診察を通じて選ぶことをおすすめします。

 

6.肌育注射で後悔しないために知っておきたいこと

 

肌育注射を受ける前には、効果だけでなく、治療の経過やリスクについても理解しておくことが大切です。

1回で完成する治療とは限りません

製剤によっては、複数回の施術を前提とした治療計画が推奨される場合があります。

効果の現れ方や持続期間には個人差があるため、必要な回数や間隔について事前に確認しておきましょう。

ダウンタイムには個人差があります

注入後には、赤み、腫れ、内出血、注入部位の凹凸などが生じることがあります。

また、製剤によってはアレルギー、感染、しこりなどのリスクもあります。

重要なご予定がある場合は、余裕を持ったスケジュールで治療を検討することをおすすめします。

注入する方法も重要です

同じ製剤を使用していても、注入する深さや量、部位によって治療の目的や仕上がりは異なります。

製剤の特徴を理解したうえで、皮膚の状態や解剖学的な特徴を考慮して施術することが重要です。

他の美容医療との組み合わせにも注意

レーザーや高周波治療、HIFU、ほかの注入治療などを予定している場合は、施術の順番や間隔を考慮する必要があります。

他院で受ける予定の治療がある場合も、遠慮なく医師へお伝えください。

 

7.河邉院長が考える肌育注射の選び方

 

肌育注射は、もっと気軽に楽しんでもいい。

肌育注射にはさまざまな種類があり、それぞれ配合成分や得意とするお悩みが異なります。

もちろん、患者さまのお肌の状態やご希望に合わせて製剤を選ぶことは大切です。

ただ、河邉院長は「肌育注射をあまり難しく考えすぎなくてもいい」とも考えています。

美容医療というと、失敗しないように慎重に選ばなければ、と身構えてしまう方も少なくありません。

しかし、肌育注射は、顔の形や表情を大きく変えることを主な目的とする治療とは異なり、肌の質感やコンディションを少しずつ整えていく治療です。

もちろん、注入治療である以上、内出血や腫れ、アレルギー、感染、しこりなどのリスクがあり、製剤によって注意点も異なります。

そのため、誰にでも、どの製剤でも気軽に注入してよいという意味ではありません。

それでも、診察で適応を確認できた製剤であれば、興味を持ったものにチャレンジしてみることも、美容医療の楽しみ方のひとつだと考えています。

「最近よく聞くから気になっている」

「今までとは違う製剤も試してみたい」

「予算に余裕があるので、新しい肌管理を取り入れたい」

そんなきっかけでも、もちろん大歓迎です。

大切なのは、人気の製剤を選ぶことでも、高価な製剤を選ぶことでもありません。

ご自身のお肌に合う治療を、無理のない範囲で楽しみながら続けていくこと。

ケークリでは、患者さまの興味やご予算も大切にしながら、一人ひとりに合った肌育注射をご提案しています。

 

8.まとめ|自分に合う肌育注射を見つけるために

 

「一番いい肌育注射は何ですか?」

これは、患者さまからよくいただくご質問のひとつです。

しかし、すべての方に共通する正解があるわけではありません。

肌の状態やお悩み、目指す仕上がり、ダウンタイムの許容範囲、そしてご予算によって、適した選択肢は異なります。

ケークリでは、特定の製剤を一方的におすすめするのではなく、患者さまのお悩みやご希望を伺いながら、一緒に治療を考えることを大切にしています。

「何が自分に合うかわからない」

「予算の範囲でおすすめを知りたい」

「他院で受ける予定の施術と組み合わせたい」

そんなご相談も、どうぞお気軽にお聞かせください。

肌育注射に、ひとつの正解はありません。

あなたのお肌に合うものを、一緒に見つけていきましょう。

本山美容ケーズクリニックでは、河邉院長によるカウンセリングを行っております。

ご予約・お問い合わせは、公式LINEよりお待ちしております。

本山美容ケーズクリニック 院長 河邉 雄斗

監修医師

本山美容ケーズクリニック 院長

河邉 雄斗

愛知医科大学医学部卒業。美容医療の現場で経験を重ね、本山美容ケーズクリニックを開院。 カウンセリングから施術まで一貫して担当し、その方らしさを大切にした自然な仕上がりを目指しています。

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